プログラム


現在企画準備中!確定次第、随時更新してまいります。


教育講演 ワークショップ シンポジウム 一般演題 市民公開講座


教育講演


教育講演1

2025.2.22 11:10-12:10 第1会場

座長|笠原 諭 (医学部附属病院 麻酔科・痛みセンター)

『動機づけ面接が慢性疼痛患者の治療転機に与える影響』

講師|北田 雅子(札幌学院大学 人文学部)

【概要】動機づけ面接(MI)は、患者中心のアプローチで、患者の価値観や目標を尊重し、患者自身から「変わりたい」という内的動機を引き出し、行動変容をサポートするスタイルです。医療従事者がMIを習得することで、患者との信頼関係を深め、より効果的な治療へとつながります。具体的には、患者が抱える「変わりたい」という気持ちと「変わらないでいたい」という気持ちの両面(両価性)を共感的に受け止め、患者自身が行動変容を選択できるように支援します。慢性疼痛患者は、痛みと向き合いながら生活していく中で、様々な葛藤を抱えています。MIは、こうした患者の複雑な感情に寄り添い、治療へのモチベーションを高めることで、QOLの向上に貢献します。今回は、MIを活用するメリットや慢性疼痛患者への臨床事例についてご紹介します。


教育講演2

2025.2.22 14:00-15:00 第2会場

座長|今村 佳樹(日本大学歯学部 特任教授)

『口腔顔面痛~歯科医師からのメッセージ~』

講師|小見山 道(日本大学松戸歯学部付属病院 口・顔・頭の痛み外来)

【概要】歯科医師が治療の対象として最も経験する痛みは歯の痛みである。う蝕などにより、表層の象牙質から内部にある歯髄の神経組織が刺激され痛みが生じる。う蝕に継発する歯髄の炎症性疾患に伴う痛みは、自発的で強力かつ拍動性である。さらに進行した歯髄の感染等による根尖性歯周炎による痛みは、中等度から強度であり持続痛である。また、異所性疼痛による歯痛として、咀嚼筋の筋・筋膜痛、三叉神経痛、帯状疱疹、群発頭痛、片頭痛などの原因による歯痛が良く報告される。もちろん、歯以外に痛みを発現する口腔や顔面領域の一次性、二次性の慢性痛も多い。今回、歯科医師がかかえる痛みの問題点について皆さんと知識を共有してみたい。


教育講演3

2025.2.22 15:10-16:10 第2会場

座長|佐藤 今子(日本大学医学部附属板橋病院)

『慢性疼痛診療における看護師の役割
 ~慢性疼痛患者と家族がその人らしく生きるための支援とは~』

講師|安藤 千晶(東京都健康長寿医療センター研究所 研究員 / 清泉クリニック整形外科東京五反田 外来看護師)

【概要】慢性疼痛診療において看護師はどのように貢献できるのでしょうか。看護師は、人間同士の温かな思いやりに満ちた関係を築きながら、患者さんご自身が疾患と折合いがつくよう寄添い、同時に看護科学による冷静な観察と知識・技術を活かし、患者のセルフマネジメント能力向上を目指したアプローチが可能です。医療・保健チームの中で看護師は、特に人と人との関係に力を注いでいます。ご参加頂いている皆様とともに、臨床知から理解を深めるセッションとしたいと思います。


教育講演4

2025.2.23 09:10-10:20 第1会場

座長|川真田 樹人(長野赤十字病院 麻酔科)

『痛覚変調性疼痛 update』

講師|加藤 総夫(東京慈恵会医科大学・痛み脳科学センター)

【概要】痛みの第3のメカニズム"nociplastic pain"を国際疼痛学会が提示したのが2017年、その邦訳「痛覚変調性疼痛」が発表されたのが2021年。すでに人口に膾炙された感のあるこの用語と概念に関わる最新の知見を紹介し、慢性の痛みを理解する上でのその意義を考える。


教育講演5

2025.2.23 13:40-14:40 第1会場

座長|高雄 由美子(兵庫医科大学病院 ペインクリニック部)

『運動誘発性鎮痛EIHの恩恵と効果メカニズムの探究』

講師|松原 貴子 (神戸学院大学総合リハビリテーション学部)

【概要】運動は、疼痛を緩和する(exercise-induced hypoalgesia: EIH)だけでなく、陰性情動を改善する(runner's high)。また、運動は他治療との併用により相乗的に鎮痛効果を高める可能性を有する。本講演ではEIHの処方箋と効果メカニズムについて解説し、より良い疼痛運動療法について考える機会にしたい。




ワークショップ


<ワークショップ1>
慢性痛の心理アセスメント(10分間認知行動療法)

2025.2.22 14:00-15:50 第1会場

座長|伊達 久(仙台ペインクリニック)
講師|堀越 勝(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)

【概要】近年、慢性痛治療ガイドラインに認知行動療法(CBT)が登場するものの、日本では主に精神科領域で使われ、他科ではあまり普及していません。しかし、諸外国ではCBTが様々な診療科で活用されています。「10分間CBT」は短時間で実施でき、症例に応じて調整可能なCBTの一形態です。このワークショップでは、慢性痛に対する「10分間CBT」の具体的な方法を紹介します。


<ワークショップ2>
コミュニケーションスキル

2025.2.23 13:40-15:40 第3会場

座長|田邉 豊(順天堂大学医学部附属練馬病院)
講師|堀越 勝(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)

【概要】メンタルな問題への介入には薬物療法と精神療法があり、精神療法は「Talking Therapy」とも呼ばれ、対話を通じて行われます。これには専門的な訓練が必要で、認知行動療法などの名称が付けられた治療的対話法が含まれます。こうした「ハードスキル」は、患者ケアに必要な基本的な「ソフトスキル」の上に成り立っています。ソフトスキルはどの診療科でも有用で、対人スキルの基礎としてクレーム削減に役立ちます。本ワークショップではソフトスキルに焦点を当てます。




シンポジウム


シンポジウム1 多職種によるチーム医療の研修

2025.2.22 14:00-15:50 第1会場

テーマ
『多職種によるチーム医療体制の構築と維持:一般病院やクリニックでの実現に向けて』

座長|細越 寛樹(関西大学)
   上野 博司(京都府立医科大学)

演者1|
医 師:笹良 剛史(豊見城中央病院)
心理職:神谷 信輝(豊見城中央病院)
健康運動指導士:小幡 美和(豊見城中央病院)

演者2|
医 師:伊藤 裕之(仙台ペインクリニック)
心理職:小林(三道)なぎさ(新潟医療福祉大学)
理学療法士:大友 篤(仙台ペインクリニック)

【概要】慢性疼痛への対応は,多職種が連携するチーム医療が望ましく,本邦では全国に43ある集学的痛みセンターで実践されている。しかし,そのための人材を集め,機関内の連携を確立し,経営的にも持続可能な体制を維持することは決して容易ではない。これは特に研究費等で人材を集めにくい一般病院やクリニックにおいて顕著であり,実際に集学的痛みセンターに認定されている一般病院やクリニックはわずか12機関に留まっている。つまり,本邦での慢性疼痛診療にチーム医療を浸透させていくには,一般病院やクリニックで実現可能な形を模索することが重要と考えられる。
 そこで本シンポジウムでは,既に集学的痛みセンターとして長く活躍している一般病院やクリニックの先生方にご登壇いただき,どのようにその体制を立ち上げ,どのように維持・発展させてきたか,その工夫や課題,そして今後の展望についてお話しいただく。さらに,各職種がチーム内でその専門性を発揮すべく,どのような工夫や努力をしてきたか,そして今後の発展に向けた課題についてお話しいただく。
 本シンポジウムを通じて,チーム医療体制を構築・維持するための知恵や工夫がフロア全体で共有され,今後の社会実装がより加速していくことを期待する。


シンポジウム2 心理の会

2025.2.23 9:00-10:30 第2会場

座長|有村 達之(九州ルーテル学院大学 / 熊本大学病院 集学的痛みセンター)
   川居 利有(がん研有明病院)

演者1|杉浦 健之(名古屋市立大学病院 いたみセンター)
演者2|小松 修治(熊本大学病院 集学的痛みセンター)
演者3|武村 尊生(東北福祉大学/獨協医科大学麻酔科学講座)

【概要】心理職が慢性疼痛分野でのチーム医療に参加するために必要な教育や研修について様々な施設でご活躍中の先生方からご意見を伺います。


シンポジウム3 痛覚変調性疼痛の臨床

2025.2.23 10:30-12:10 第1会場

座長|吉野 敦雄(広島大学保健管理センター / 脳・こころ・感性科学研究センター)
   渡邉 恵介(奈良県立医科大学附属病院 ペインセンター)

演者1|水野 泰行(関西医科大学 心療内科学講座)
演者2|服部 貴文(神戸学院大学 総合リハビリテーション学部)
演者3|川居 利有(公益財団法人がん研究会有明病院 腫瘍精神科)

【概要】本シンポジウムでは集学的治療に携わる多職種のエキスパートにの先生方に、痛覚変調性疼痛の概念をどのように臨床に応用しているのかをご講演いただき、新しい慢性疼痛診療のストラテジーについて考察を深めたいと思います。


シンポジウム4 看護の会

2025.2.23 10:40-12:10 第2会場

テーマ
『慢性疼痛ケアに看護の基本があった!その人により添った看護からセルフケアへ』

座長|本 幸枝 (星総合病院 慢性疼痛センター)
   坂田 幸代(奈良県立医科大学附属病院 看護部)

演者1|砂川 望美(友愛会豊見城中央病院)
演者2|牛山 実保子(日本大学医学部附属板橋病院 看護部)
演者3|土井 陽子(兵庫医科大学病院)
演者4|古市 晃礼(星総合病院 慢性疼痛センター)

【概要】本企画は、慢性疼痛診療に携わる看護師10名で企画をしました。看護師の実践は、初診面談、電話相談、コーディネーター業務、ブロック等の診療補助といった形で施設ごとに異なります。しかしながら慢性疼痛の看護には「看護の基本」が詰まっていると私たちは実感しています。はじめに、集学的痛みセンターに所属する4名の看護師による事例を紹介します。事例を基に「寄り添うケア」「セルフケア」といった看護の基本を振り返りつつ、他の慢性疾患の看護とは異なる「慢性疼痛の看護のポイント」について考察したいと思います。慢性疼痛のケアに関心を寄せる看護師や多職種の皆さまのご参加を、心からお待ちしています。


シンポジウム5 口腔顔面痛の会

2025.2.23 13:40-14:40 第2会場

座長|村岡 渡 (川崎市立井田病院 歯科口腔外科)
   坂本 英治(九州大学病院 顎口腔外科)

演者1|河端 和音(鶴見大学歯科麻酔学講座)
演者2|今泉 うの(神奈川歯科大学歯科麻酔学講座)
演者3|坂本 英治(九州大学病院 顎口腔外科)

【概要】慢性疼痛診療では効果が得られず治療抵抗性があるだけでなく、様々な難しさを含んでいる。歯科口腔外科領域の慢性疼痛も同様で、悩んでいるのは患者だけでなく医療者もまた困っている。歯科口腔外科領域の難治性慢性疼痛症例を通じて、どのような患者像であり、私たちはどのように対応したらいいかをディスカッションしたい。


シンポジウム6 運動誘発性鎮痛

2025.2.23 14:50-16:20 第1会場

テーマ
『運動誘発性鎮痛EIHの臨床』

座長|松原 貴子(神戸学院大学総合リハビリテーション学部)

演者1|大賀 智史(神戸学院大学総合リハビリテーション学部)
演者2|山口 修平(済衆館病院リハビリテーション技術科)
演者3|井上 雅之(愛知医科大学病院運動療育センター/疼痛緩和外科・いたみセンター)

【概要】EIHは運動を構成する末梢要素(骨格筋、関節、末梢神経)と中枢要素(運動関連脳領域)の各作用によって生じる。一方、実臨床ではEIHを妨げるバリア因子が存在する。本シンポジウムではEIHの作用機序やバリア因子を整理したうえで、 EIH効果を高める運動処方の実際について議論する。




一般演題

10月 1日(火)より、一般演題募集を開始しました。

■ 詳しくはこちら ■

演題募集期間

2024年
10月 1日(火)~ 12月 2日(月)

各所よりご要望等いただき、『12月 2日(月)』まで、一般演題応募受付を延期させていただくこととなりました。関係各位の皆さま、お誘いあわせのうえ、ぜひご応募ください。心よりお待ちしております。
※さらなる延長の予定はございません、お早めにご応募ください。



市民公開講座

2025.2.23 15:00-16:30 第2会場

『いい湯だな~痛みも和らぐ入浴の効用~』

 講師| 早坂 信哉 先生
 東京都市大学人間科学部教授
 博士(医学)温泉療法専門医

【概要】痛みの手軽なセルフケアとして「お風呂」があります。お風呂に入ると痛みが軽くなるのは気のせいではなく、お風呂の温め効果によるものです。しかし、正しく入浴しないと寒い冬はヒートショックなどで体調を崩すこともあります。25年間4万人の入浴を調査してきたメディア出演多数の専門の医師が安全で正しい効果的な入浴法をお伝えします。


『あなたは大丈夫?~腰痛・猫背・狭窄症の傾向と対策~』

 講師| 松平 浩 先生
 Tailor Made Back pain Clinic 院長
 福島県立医科大学医学部 疼痛医学講座 特任教授
 順天堂大学医学部 麻酔科学・ペインクリニック講座 非常勤講師

【概要】世界一受けたい授業や多くのNHK番組に出演し、『腰痛これだけ体操』でおなじみの腰痛と運動療法のスペシャリスト 元東大病院 特任教授 松平 ドクターの楽しくためになる参加型の講演です。